
沖縄のお盆って
本土と何が違うの?
沖縄のお盆って、本土とは全然違うんです。
旧暦で行われるから毎年日程が変わる、サトウキビをお供えする、ウチカビ(あの世のお金)を焚く…。初めて聞く方には驚きの連続かもしれません。
私は石垣島出身で、子どもの頃から沖縄のお盆を過ごしてきました。親戚が集まって、エイサーを見て、賑やかで温かい時間。
今回は、沖縄独特のお盆文化を、地元民の視点から詳しくご紹介します。

プロフィールはこちら
沖縄のお盆は旧暦で行われる

沖縄のお盆は旧暦で行われる
毎年日程が変わる
沖縄のお盆は旧暦の7月13日〜15日に行われるため、新暦では毎年日程が変わります。
例:
- 2024年: 8月18日〜20日
- 2025年: 9月3日〜5日
本土の新盆(8月13-15日)とはズレることが多く、帰省のタイミングを間違えないよう注意が必要です。
これは琉球王国時代から続く文化で、祖先供養や年中行事は旧暦を基準にしてきたためです。
「先祖が生きていた時代の暦に合わせて行事を行う」という考え方があり、
行事の日付だけは、今も旧暦で受け継がれています。
3日間の呼び方
沖縄のお盆は3日間あり、それぞれに名前があります。
- 1日目: ウンケー(お迎え) – ご先祖様をお迎えする日
- 2日目: ナカビ(中日) – ご先祖様と一緒に過ごす日
- 3日目: ウークイ(お見送り) – ご先祖様を送り出す日
本土のお盆との違い

本土のお盆との違い
① 日程が違う
- 本土: 新暦8月13-15日(固定)
- 沖縄: 旧暦7月13-15日(毎年変わる)
② お供え物が違う
- 本土: きゅうりの馬、なすの牛、精霊馬
- 沖縄: サトウキビ、クーガーシー、重箱料理
③ 送り方が違う
- 本土: 精霊流し、送り火
- 沖縄: ウチカビ(紙のお金)を焚く
④ エイサーがある
沖縄独特の文化として、お盆の時期には各地でエイサー(太鼓や踊り)が行われます。これは、ご先祖様を供養し、地域の絆を深める大切な行事です。
⑤ 親戚が大集合
沖縄では、お盆になると親戚が一斉に実家に集まります。本土以上に「親戚の集まり」を大切にする文化があります。
サトウキビのお供え物

サトウキビのお供え物
仏壇の両脇に立てる
まず驚くのがお供え物。仏壇の両端に**サトウキビ(ウージ)**が丸ごと飾られます。
沖縄ではお盆前になるとサトウキビが丸ごと売られていて、最初は「何でサトウキビが丸々売られているんだろう?」とびっくりしましたが、実はお盆のお供えだったんです。

サトウキビの意味
サトウキビは「グーサンウージ」と呼ばれ、ご先祖様の杖や帰り道の目印の象徴です。仏壇の両脇に左右対称に立てることで、ご先祖様が家に安全に訪れ、帰るための助けになると言われています。
しかもウークイの日には**「手土産を持ち帰るための天秤棒」**にもなるそうで、何だかかわいらしいですよね。
ちなみに私の父はサトウキビ農家。子どもの頃は収穫を手伝う…というより、お菓子を広げて食べてばかりでした(笑)。
クーガーシー(琉球王朝のお菓子)

クーガーシー(琉球王朝のお菓子)
もう一つ特徴的なのが**「クーガーシー」**と呼ばれる砂糖菓子。
松竹梅や鶴亀、鯛など縁起物の形をしていて、見た目がとてもきれい!!カラフルで華やか、まるで芸術品のようです。
お盆が終わったらそのまま食べたり、料理に使ったりします。
甥っ子は大好きだけど、私はちょっと甘すぎるかな(笑)。

重箱料理と決まりごと

重箱料理と決まりごと
奇数で詰める
沖縄のお盆では、料理にも決まりがあります。
重箱に煮物やかまぼこなどを奇数(5・7・9品)で詰めて並べます。
奇数は縁起が良いとされ、偶数は避けるのが沖縄のしきたり。
どんな料理?
- 豚の三枚肉
- かまぼこ
- 昆布
- こんにゃく
- 揚げ豆腐
- ごぼう
- ジューシー(沖縄風炊き込みご飯)
ジューシーなども登場し、これがまた懐かしい味。家族みんなで囲んで食べる時間が、沖縄のお盆の醍醐味です。

沖縄の郷土料理について詳しくはこちら: 石垣島の郷土料理10選
ウンケー・ナカビ・ウークイの過ごし方

ウンケー・ナカビ・ウークイの過ごし方
1日目: ウンケー(お迎え)
午後から夕方にかけて、仏壇を掃除し、サトウキビやクーガーシーをお供えして、ご先祖様をお迎えします。
家族が集まり、手を合わせて「お帰りなさい」と迎える。この日から3日間、ご先祖様と一緒に過ごします。
2日目: ナカビ(中日)
ご先祖様と一緒に過ごす日。親戚が集まって、食事をしたり、話をしたり。
特別なことをするわけではなく、ただ一緒に過ごす時間を大切にします。
3日目: ウークイ(お見送り)
夕方から夜にかけて、ご先祖様をお見送りします。
この日には**ウチカビ(あの世のお金)**を焚いて、ご先祖様があの世で困らないように送り出します。
ウチカビ(あの世のお金)

ウチカビ(あの世のお金)
ウチカビとは?
ウチカビは、あの世で使えるお金として、紙に銭の模様が印刷されたもの。
お盆の最終日「ウークイ」には、このウチカビを焚いて、ご先祖様があの世で困らないようにと送ります。

家族みんなでウチカビを焚く時間も、沖縄ならではの光景です。
煙が立ち上る様子を見ながら、「また来年」と手を合わせる。静かで、でも温かい時間。

エイサーの迫力

エイサーの迫力
そしてお盆の時期になると、地域ごとにエイサーや踊りが行われます。
エイサーは、太鼓を叩きながら踊る沖縄の伝統芸能。ご先祖様を供養し、地域の絆を深める大切な行事です。
去年も道で偶然見かけて立ち止まったのですが、迫力満点で本当にかっこいい!
太鼓の音が体に響いて、踊り手のエネルギーが伝わってくる。観ているだけで元気が出ます。
各地域で青年会が中心となって踊り、夜遅くまで練り歩く姿は、沖縄の夏の風物詩です。

沖縄は先祖崇拝の文化が強い

沖縄は先祖崇拝の文化が強い
お盆以外の先祖行事
沖縄には、お盆以外にも先祖を敬う行事がたくさんあります。
シーミー(清明祭)
旧暦3月に行われるお墓参りの行事。親戚が集まって、お墓の前で食事をします。重箱を持って行き、お墓の前でピクニックのように過ごすのが沖縄スタイル。
16日祭(ジュウルクニチー)
旧暦1月16日に行われる、あの世の正月。この日もお墓参りをして、ご先祖様にお供えをします。
なぜ先祖崇拝が強いの?
沖縄では、**「家族・親族・ご先祖様を大切にする」**という価値観が深く根付いています。
これは琉球王朝時代からの文化で、ご先祖様が見守ってくれているという考え方が、今も生活の中に息づいています。
仏壇も本土より大きく立派で、家の中心的な存在。毎朝仏壇に手を合わせる家庭も多いです。
お盆時期の注意事項

お盆時期の注意事項
① 海に入ってはいけない
ちなみに沖縄では**「お盆の時期に海へ行ってはいけない」**と言われています。
“連れていかれる”からだそうで、去年もお盆の時期を避けて海に行きました。
地元の人は、この時期の海は避けます。観光客の方も、できれば注意した方が良いかもしれません。
② 帰省ラッシュがすごい
沖縄のお盆は、本土以上に帰省ラッシュがすごいです。飛行機も満席、レンタカーも予約困難。
もし旅行を計画するなら、お盆時期は避けるか、早めの予約をおすすめします。
③ お店が休みのことも
地元の小さなお店は、お盆期間中休みにすることも。特に3日目のウークイは、夕方から閉めるお店も多いです。
私の思い出

私の思い出
子どもの頃は、お盆になると親戚が集まって、毎日賑やか。いとこたちと遊んで、大人たちは夜遅くまで飲んで話して。
子どもたちの数も多いから、なぜか室内でスイカ割りをしたことも!床に藁を敷いて、みんなで盛り上がって。今思えば、室内でスイカ割りって珍しいですよね(笑)。でもそれくらい、お盆は楽しいイベントでしもある。
お盆ならではのごちそうもも楽しみで。
正直、子どもの頃は「お盆って親戚が集まって楽しい時期」くらいの認識でした(笑)。

まとめ|沖縄のお盆は家族と先祖を繋ぐ大切な時間

まとめ|沖縄のお盆は家族と先祖を繋ぐ大切な時間
沖縄のお盆は、本土とは違う独特の文化がたくさん。
- 旧暦で行われる
- サトウキビやクーガーシーをお供えする
- ウチカビを焚く
- エイサーで供養する
- 親戚が大集合する
でも、根底にあるのは「ご先祖様を敬い、家族の絆を深める」という想い。
お盆、シーミー、16日祭…。沖縄には一年を通して先祖を敬う行事がたくさんあります。
それは、ご先祖様が見守ってくれているという感謝の気持ちと、家族・親族を大切にする沖縄の文化の表れです。
もし沖縄のお盆の時期に旅行を計画しているなら、ぜひエイサーを見てみてください。
夏、お盆、エイサー――。
この時期になると、沖縄らしい風景や思い出がぎゅっと詰まっているのを感じます。


コメント